「私は何者なんだろう」と感じるあなたへ

プロフィール欄を前にして、カーソルだけが点滅している。
「肩書き、なんて書こう」
自己紹介の場面で、いつも言葉に詰まる。

やっていることは、ちゃんとある。お客様にも喜んでもらえている。なのに、いざ「あなたは何者ですか」と聞かれると、うまく答えられない。

「私は何者なんだろう。」
「私の価値って、本当は何なんだろう。」

この問いは、あなたが空っぽだから生まれるのではありません。むしろ逆で、見るべき自分の断面が多すぎて、一つにまとまっていないだけなのです。

目次

なぜ「自分が何者か」がわからなくなるのか

理想の自分、なりたい自分ばかりを追いかけていると、今の自分がどこに立っているのかが見えなくなります。

「いつか、こうなりたい」という未来ばかりに焦点を当てて、「今、自分の中に何があるか」という現在地を言葉にしないまま前だけを見る。そうすると、目的地は描けても、今どこにいるのかわからない地図を持って歩いているようなもので、いつまでも「何者でもない」感覚がついてまわります。

まず必要なのは、新しい自分を探すことではなく、今の自分を言葉にすることです。

自分を知るための2つの軸

「今の自分」は、1つの角度だけでは見えてきません。ここでは2つの軸を紹介します。

①表面の自分と、まだ気づいていない自分
自己理解のツールとしての気学には、「自分も周りも気づいている表面的な印象」を表す要素と、「本人すらまだ気づいていない、活かすと生きやすくなる潜在的な資質」を表す要素があります。

「私は何者なんだろう」と迷うのは、この2つの自分にズレがあるからかもしれません。周りが見ている自分と、自分の中にまだ言葉になっていない資質。その両方を拾い上げてはじめて、輪郭がはっきりしてきます。

②思い込み・本当の欲求・今の感情
マーケティングの世界では、人を理解するために「思い込み」「欲求」「感情」という3つの要素を分けて捉える考え方があります。これは他者を理解するためだけでなく、自分自身に向けても使えます。

「〇〇でなければならない」という思い込みに気づき、「本当はどうしたいのか」という欲求を探り、「今、何を感じているか」という感情を認める。この3つを書き出すだけで、頭の中でぐるぐるしていたものが、驚くほど整理されていきます。

「何者か」は、一言で決めなくていい

肩書きは、1つに集約しなくても構いません。表面の自分と潜在的な資質、思い込みと本当の欲求と今の感情。いくつかの断面を重ね合わせたときに、はじめて自分の輪郭が見えてきます。

「私は何者なんだろう」という問いに、一発で答えが出る必要はありません。むしろ、答えを急いで一つに決めようとするほど、遠回りになります。

今日からできる、3つの問いかけ

  1. 今の自分を、一言で表すとしたら?(今の自分の言語化)
  2. 人から「〇〇な人だよね」と言われて、地味に的を射ていると思ったことは?(周りから見えている資質のヒント)
  3. 「本当はこうありたい」と思う瞬間、何が引っかかっていますか?(思い込みに気づくきっかけ)

3つとも、正解を出す必要はありません。ただ、思いついたままを書き出してみてください。

変わる必要も、見つける必要もありません

「私は何者なんだろう」というあなたの問いは、探しても見つからないものを追いかけているのではありません。すでにあるものに、まだ言葉が追いついていないだけです。

新しい自分になる必要はありません。今の自分の断面を、一つずつ言葉にしていく。それだけで、「私は何者なんだろう」という問いは、少しずつ輪郭を持ち始めます。

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